高齢者ing

高齢者ならではの行動や心理状態を、自分の経験を踏まえて紹介します。

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「老年的超越」は高齢者の「心理的資本」:人生を深める新たな視点

高齢者だけが持つ不思議な「心の力」があるのをご存じですか?高齢化が進む現代社会において、高齢者の生きがいや幸福感をどのように支えるべきかが高齢者本人だけでなく地域や家族の課題になっています。その中で注目される心理的概念が「老年的超越」(Gerotranscendence)です。スウェーデンの社会学者ラース・トルンスタム(Lars Tornstam)によって提唱されたこの理論は、老年期における精神的成長や心理的変化を肯定的に捉えるものであり、「高齢者の心理的資本」という文脈で特に重要な示唆を与えます。ここでは、「老年的超越」と「高齢者の心理的資本」の関係性について探りながら、老年期における成長の可能性やそれを支える具体的なアプローチについて考えてみます。
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脳は老いても、心は老いない:「心理的資本」で築くウェルビーイングな人生

「高齢者には高齢者のウェルビーイングがある。」定年退職後の人生は、誰にとっても一つの大きな節目です。かつての私は、63歳で退職を迎えた時、自分の役割を終えたような感覚を抱え、これからの人生に漠然とした不安を感じていました。しかし、退職してから10年が経った今、思索の時間が増え、読書を深め、かつてよりも心が豊かであることを実感しています。もちろん、脳の衰えは否定できません。記憶力は低下し、注意力が散漫になることも増えました。それでも、私は「脳は老いても、心は老いない」という信条を持っています。そして、この信条の下、心理的資本(PsyCap)を活用することで、自分自身の人生をより前向きに、充実したものに変えています。今回は、この考え方を科学的なエビデンスと共にご紹介し、60代、70代の皆さんに人生を豊かにするヒントをお伝えしたいと思います。