誕生日やクリスマスが来るたびにお孫さんへのプレゼントを何にするか迷ってしまう祖父母のみなさんも多いと思います。
そんな時、すぐに「人気ランキング」を検索してしまっていませんか?
例えば「絵本」。
これまで日本で一番売れたのが「いないないばあ」ですね。そして「ぐりとぐら」「はらぺこあおむし」と続きます。
こういった人気の絵本は小さな子どものいるご家庭の本棚にはすでに並んでいますよね。従っていまさら祖父母が「人気ランキング」を参考にしてもあまり意味がないのです。
祖父母は祖父母ならではの視点と感性でお孫さんたちに読む楽しさを教えてあげてはどうでしょうか。
長く生きてきたその経験と人生観を孫活に役立てましょう。
孫に絵本をプレゼントするなら、いまの人気ランキングは無視!
人気の絵本はすでにトレンドに敏感な両親がチェックして、お孫さんの家の本棚にあるはずです。
トレンドに疎い祖父母のみなさんが今頃になって『「はらぺこあおむし」って面白いらしいよ』と言ってもみんなに笑われるだけです。
ここは祖父母らしい年輪を感じる絵本を選んでお孫さんに贈ってみてはいかがでしょうか。
祖父母ならではの絵本の選び方
祖父母は「人気ランキング」は無視しましょう。
それよりも年長者らしい選び方で、両親もお孫さんも気がつかなかった良本を見つけてプレゼントすることをおすすめします。
日本では1953年に岩波書店から発売された、小さな少年「サンボ」の波乱万丈の物語です。そして1988年に黒人差別問題で絶版になるまで子どもたちに広く読まれていました。トラがぐるぐる回ってバターになってしまう場面が有名ですね。2005年に瑞雲社から17年ぶりに復刊されました。
「昔ばなし」の良さを伝える
なんといっても「日本の昔ばなし」は、ぜひ孫たちに伝えたいですね。
伝統的な「昔ばなし」には日本人の普遍的な価値観や教訓が詰まっています。
例えば「桃太郎」には、「周囲の人と協力することの大切さ」が描かれているし、「一寸法師」には、「たとえ小さくても諦めずに困難を乗り越えていけばいつか人々を幸福にすることができる」という前向きの人生観が読み取れます。
お孫さんに読み聞かせてあげましょう!
「一寸法師」https://amzn.to/3KHChlb
「かぐや姫」https://amzn.to/3Vkudwv
両親に読み聞かせた絵本を選ぶ
「これがパパやママが読んでいた絵本だよ」といえばお孫さんはきっと興味津々ですね。
例えば馬場のぼる先生の代表作「11ぴきのねこ」やA.トルストイの「大きなかぶ」ですね。
そのときパパやママがどんな様子で絵本を読んだり聞いたりしていたのか教えてあげると一層絵本に親近感が湧くのではないでしょうか。
1967年の第1作以来50年以上も子どもたちに愛され続けている人気シリーズです。10匹ののらねこと彼らを率いる「とらねこ大将」の冒険物語です。そのほかにも「おおきなさかな」や「あほうどり」「ぶた」など楽しいキャラクターがたくさん登場します。
おじいさんが植えたカブが大きくなりすぎて一人では抜けません。おばあさんや孫たち、そして犬や猫やねずみもやってきて、みんなで力を合わせてカブを抜く、単純だけど楽しいロシア民話です。「うんとこしょどっこいしょ」の掛け声はいくつになっても忘れませんね。
信頼できる専門家のおすすめを選ぶ
同世代の絵本の専門家の意見を聞いてみるのもいいですね。
絵本は日本だけでなく世界中に存在していますから、世界の絵本に精通している方に聞いてみてはいかがでしょうか。
おすすめは岩城敏之さん。
絵本とヨーロッパのおもちゃを扱う「キッズいわき・ぱふ」というお店の社長です。
そしてご自分で絵本を書いたり、翻訳もされています。
岩城さんは、「人生を変えた絵本」としてレオ・ロニの「フレデリック」(谷川俊太郎訳)をあげています。
野ねずみの「フレデリック」は、仲間が冬に備えて木の実を貯えているのにひとりだけ何もしないでぼんやりしています。でも最後にみんなを救うのはフレデリック!
谷川俊太郎さんの詩のような日本語訳が心にしみこんでいきますよ。
また岩城さんが翻訳した「メチャクサ」(ジョナサン・アレン)は、スカンクより「めちゃめちゃクサイ」ヘラジカのお話で、めちゃくちゃ笑えます。日本ではあまりなじみのない英国版「ナンセンス絵本」です。
また絵本の専門家としては「絵本専門士」「認定絵本士」という資格を持った方もいます。もしかして近くにいるかもしれません。探してみるのも手ですね。
絵本のことをもっと知って、お孫さんに話してあげよう
日本では現在1年間に5000冊ほどの絵本が出版されているそうです。
また出版不況と言われる中で児童書だけが売上げを伸ばしています。
出生数が年々減っているにもかかわらずなぜ絵本は売れるのでしょうか。
それは「ロングセラー」と呼ばれる絵本が多いからだと言われています。
「いないないばあ」「ぐりとぐら」「はらぺこあおむし」などの400万部を超える「ロングセラー」が毎年一定の売上げを確保しているからなのです。
東京の代官山の蔦屋書店にはフロアの半分を占める「キッズ(絵本)コーナー」があるほどです。
また最近では出版業界と自治体がコラボした「ブックスタート」という取り組みも始まっています。
「絵本」の世界も年々進化しているようです。
各地に絵本をテーマにしたミュージアムも増えています、お孫さんと出かけてみるのもいいですね。
絵本のことを気にかけていると思わぬ情報が入ってきたりしますよ。
軽井沢絵本の森美術館(ムーゼの森)
昭和の絵本美術館
長谷川町子美術館
孫に読ませたい絵本は祖父母の家に置く
小さい子どものいる家庭はとにかく収納に困っています。
子供服、おもちゃ、絵本などが元凶になっているようです。
そして最近の若いパパママは余計なものを家に置きたがらないし、不要なものはすぐフリーマーケットなどで処分してしまいます。絵本といえども祖父母から贈られるのを迷惑に感じる家庭も多いようです。
この際、絵本は祖父母の家に置いておくようにしてはどうでしょうか。
そうすれば遠慮なく「読ませたい本」を揃えることができるし、孫たちも絵本目当てに頻繁に訪れるようになるかもしれませんよ。
まとめ
祖父母がお孫さんに絵本をプレゼントするときのポイントはこの4つ。絵本の世界はとても奥の深い世界です。もしかするとのめりこんでしまうかもしれませんね。
1.「人気ランキング」に頼らない
2.祖父母らしい選び方をする
3.最近の絵本のことを調べる
4.絵本は祖父母の家に置いておく
Mago1は2歳の頃には絵本を買ってもらっていましたが、集中力がないのかあまり手を出しませんでした。
いまでも教科書やドリルを読むのは苦手です。
やはり絵本は女の子の方がすんなりとストーリーに没入できるような気がします。
いまMago2が大好きなのは「すみっコぐらし」です。
絵本だけではなくハンドタオルや文房具も持っています。他の絵本でもそうですが、読みながらキャラクターになりきって怒ったり笑ったりしています。
2歳のMago3は「はらぺこあおむし」が好きです。
人見知りなのでなかなか抱かせてくれませんが、この本を持っていると近づいてきます。
とにかく現実では出合えない空想の世界をイメージさせることができる絵本の力はすごいと思います。
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