*「昔取った杵柄」とは、「昔、杵を使って餅をついたことがあり、いまでも体が覚えている」という意味(若いころに身につけた技量や腕前が衰えていないこと)。
「リスキリング」は高齢者にもできる「学び直し」
最近「リスキリング」と言う言葉が企業や自治体などの様々な分野で注目されています。
「DX化」(デジタルトランスフォーメーション)など急激な社会の変化に対応するために知識や技術を「学び直す」という意味で使われているようです。
働く高齢者にもこの「リスキリング」(学び直し)に挑戦する人が増えています。
現在の仕事を続けながら新たな資格や知識を身につけてさらに長く働くためのチャレンジです。
そしてこの精神は「孫活」にも生かすことができますね。
「昔取った杵柄」(スキル)に磨きをかけて「リスキリング」してみませんか?
難しく考えなくても「リスキリング」はできる
「リスキリング」は、本来は政治や経済の中でも取り上げられるほどの難しい言葉ですが、「孫活」の中では祖父母の「昔取った杵柄」(スキル)を磨く(リスキル)ことを言います。
そもそも「リスキリング」とは?
2020年のダボス会議で「リスキリング革命」(Reskilling Revolution)が発表され、2030年までに10億人の「リスキル」を目指すという目標が設定されました。
日本でも岸田首相が所信表明演説で「リスキリングに5年間で1兆円を投入する」と発言したこともあり、2022年の「流行語大賞」にノミネートされました。
つまり世界から後れを取った「デジタル人材」の分野で「新たな仕事に適応するため必要なスキルを習得する」ための「リスキリング」が日本の政府や企業にとって重要なテーマになっています。
「孫活」に「リスキリング」を活用しよう
働いている高齢者は別として、リタイヤした祖父母にとってはそんな社会的課題とは関係なく、自分の持っていた「得意技」(スキル)にもう一度磨きをかけるのがまさに「リスキリング」と言えるのではないでしょうか。
孫たちと一緒に「リスキリング」したり、孫に「昔取った杵柄」で自慢の技を伝授したりすれば、「孫活」にも「リスキリング革命」が起こりますよ!
祖父母の経験と知識を孫に伝える意義
得意技の伝承もその一部ですが、祖父母の経験や知識を孫たちに伝えることは大いに意義があります。
孫たちから見れば祖父母は、自分の理解を超えた「宇宙人的存在」なのかもしれません。
だからなのか両親の言うことは聞かなくても祖父母の話には興味を示したりしますね。
「孫活」には、祖父母から孫に「学校や幼稚園では教わらない学び」を届ける役目があります。
昔の知恵や文化を伝える
祖父母の作った料理が両親の味とちょっと違うと、孫たちから「また作ってね」と催促されたりします。外食が好きだった孫が家庭料理のよさに気づいたのかもしれません。
また例えば曾祖父母の葬儀に参列することで、祖父母を通じて「お寺」や「お墓」という「神聖な場所」の存在に触れる体験をすることになります。
家族の歴史を伝える
祖父母から祖父母自身の生い立ちや曽祖父母の話を聞くことで「家系」という「家族のつながり」を知ることができます。
また両親の子どもの頃の写真を見て、自分の成長がイメージできるようになります。
もう一度「得意技」に磨きをかける「おすすめプログラム5選」
昔取った杵柄(得意技)を思い出して「リスキリング」してみませんか?
自慢のあの技を孫たちに披露すれば「さすがジイジ(バアバ)」と株が上がること間違いなしです。「孫活」に新しい時間が増えますね。
着付け
昭和40年頃までは町で着物姿の女性が歩いているのは普通でしたが、最近は成人式と七五三以外ほとんど見かけなくなりました。
従って「着付け」も美容院に任せるか、YouTubeで見よう見まねでやることが多いそうです。
孫の七五三の着付けをささっとやってあげて家族を驚かせてはいかがでしょうか。
キャンプ
最近は「キャンプ」といっても「グランピング」というコテージ風の宿泊施設を利用したレジャーを指すことが多く、テントの設営や食事の準備はしないようですね。
ここは昔、自分でテントを立てて火を起こして飯盒炊飯した祖父母が、本物のキャンプを体験させてあげましょう。
簡単設営ワンポールテント!【EMBER ソロピラミッドTC】
心理学
かつて大学や専門講座で心理学を学んだという高齢者の方はたくさんいます。
もしかするとその頃の教科書や書籍がどこかに残っているのではないでしょうか。
実は「心理学」は「孫活」に大変役に立ちます。そういえば、「エリクソンの発達段階理論」、習いましたねえ。
ギター
祖父母のみんさん、昔、アコースティックギターでビートルズやカーペンターズの曲を弾いていませんでしたか?
たぶん指はまだその曲を覚えているのではないでしょうか。
少し手ほどきを受ければすぐに思い出せます。孫たちに華麗なコード進行を披露しましょう!
写真
いまの祖父母のみなさんは、オートフォーカスの一眼レフカメラが発売されたとき真っ先に買った世代ですね。
娘さんや息子さんの写真を撮りまくったはずです。
今度は孫たちの愛らしい表情をスマホとは一味違う写真に残してあげましょう。
写真教室よりも上達が速い!自宅でラクラク上達♪一眼レフカメラ講座
まとめ
ことし2月に母が99歳10ヶ月で亡くなりました。生前は孫たちと遊ぶのを楽しみにしていまし、介護施設に入ってからは、孫たちとテレビ電話で話す日を心待ちにしていました。
葬儀には孫たちも参列してくれましたが、初めての体験で少し戸惑ってもいたようです。
お寺も、お墓も初めてだし、僧侶のお経は何のことやら・・・
それでもMago1(8歳)はセレモニーが興味深々だったようで静かにしていましたが、Mago2(5歳)はお経の間もお寺の中を歩き回ったりしていました。
←お坊さんの鐘をいたずらするMago2
火葬の後、骨壺を見て「おばあちゃん、この中に入っちゃったの?」と不思議そうに見つめていたのが笑えました。
←お墓参りをするMago1とMago2
こうやって少しずつ大人になっていくんだよね。
私の「昔取った杵柄」の話。
そういえば引越しの時にギターもウクレレも処分してしまいました。
残る「杵柄」は「コピーライティング」くらいですかね。
(恥ずかしながら10年間コピーライターをやっていました。40年前ですが。)
という「杵柄」でこのブログを書いています。でも「孫活」の記録を残しているだけで全く「リスキリング」していませんが。
考えてみると私の場合、残念ながら孫たちに自慢できるような「杵柄」は思い当たりません。
フットサル(サッカー)は昔は「杵柄」でしたが、さすがに70を越えたら「杵柄」が途中で折れ曲がってしまっています。
ギターももう一度やってみたい気持ちはあるのですが、いまさら時間とお金をかけてやるか?という感じです。
あとは「英会話」くらいですかね。これも中途半端に終わってしまったのでもう一度磨くには気合がいりますね。
また「杵柄」といえるかどうかわかりませんが、「トランプ」は多少人よりいろんなゲームができるかもしれません。
普通のブリッジや大貧民のほかに、「どぼん」とか「ぺんぺん」とか・・・
でもこれもちょっとおさらいしないと孫に教えられませんが。
こうしてみると高齢者が「杵柄」に再挑戦するには何か後押ししてくれるキッカケがないと始められない気がしますね。
でもこのブログを書いた以上、何か必ず始めようといま決意しました。
孫たちの顔を思い浮かべて、自慢できる技を磨きます。
(ほりしん)
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