いま「心理的資本研修」が求められる理由|希望・効力感・レジリエンス・楽観性を職場に育てる

心理的資本ing

働き方や人間関係がますます多様化する今、部下育成やチームの一体感に悩む管理職や人事担当の方は少なくありません。そんな方にこそ知っていただきたいのが「心理的資本(PsyCap)」という考え方です。そして、この考えを実践につなげる手段として注目されているのが「心理的資本研修」です。

【心理的資本とは?】

「心理的資本(PsyCap)」とは、ポジティブ心理学をベースに、個人や組織のパフォーマンスを高める4つの心理的資源を指します。

略して HERO と呼ばれ、それぞれの頭文字が以下のように対応しています:

  • Hope(希望):目標に向かい、柔軟なルートを描く力

  • Efficacy(効力感):自分にはやれるという実感

  • Resilience(レジリエンス):困難から立ち直る力

  • Optimism(楽観性):未来に肯定的な見通しを持つ姿勢

これらの要素は後天的に育てることができるとされており、実際に企業の人材開発や教育の現場でも活用が進んでいます。

「心理的資本」を始めよう!内なる「HERO」に出合うとき
「心理学」と「経営学」の融合から生まれた「心理的資本」を知ろう!最近「心理的資本」(Psychology Capital)という言葉をよく耳にするようになりました。略して「PsyCap」(サイキャップ)とも言われます。「Hope」「Efficacy」「Resilience」「Optimism」の4つのリソースが「心理的資本」の中身です。それぞれの頭文字をとって「HERO」と呼ばれます。「心理的資本」は「心理」という言葉が使われていますが、特に経営学や組織論の分野で見かけることが増えました。「人材マネジメント」や「キャリア形成」に欠かせない概念として注目されています。

【なぜいま「心理的資本研修」が必要なのか?】

たとえば、あなたの職場でこのような声はありませんか?

  • 「リーダーが育たない」

  • 「若手がすぐに辞めてしまう」

  • 「メンタルが不安定な社員が多い。

その背景には、「能力」ではなく「心の持ちよう」**に原因があることが多いのです。

コロナ禍以降、働き方の大きな変化により、入社以来フルリモートに近い勤務形態を続けてきた若手社員の間で、孤立感・自己肯定感の低下・メンタル不調といった課題が顕在化しています。

特に入社4~5年目に差し掛かるタイミングでは、職場からの期待値の上昇に対し、自信や心理的な準備が追いつかないケースも多く見受けられます。

さらに、Z世代と呼ばれる彼らは、従来型の「昭和的マインドセット」ではなく、多様性・共感・自己実現を重視する価値観を持っています。こうした背景を踏まえ、今求められているのは「内発的なエンゲージメントを引き出すマネジメント力」です。

「心理的資本」はまさにその「心の力」に働きかけ、人の成長や回復力を高めるための枠組みです。特に、変化の激しい今の社会では、「レジリエンス(心の回復力)」と「楽観性(前向きな思考)」の重要性が増しています。


【心理的資本研修の事例】

「心理的資本研修」は、以下の点をゴールとしています。

  • 自己認知の深化(強み・弱みの可視化)

  • 感情のマネジメント力の強化

  • 希望・自信・しなやかさ・前向きさといった「心の資産」の構造理解と最適化

  • 実践的な“対話”を通じた内省と共感の促進

■ 第1部:セミナー「心理的資本とは何か」

講義形式で以下の内容を共有します:

  • 人的資本・社会関係資本・心理的資本の違いと関係

  • HERO理論(Hope・Efficacy・Resilience・Optimism)の解説

  • 心理的資本の測定:「HEROIC(Be&Do社)」の紹介と活用法

HEROIC(ヒロイック) - 株式会社Be&Do
やる気のメンテナンスはできていますか?やる気がないまま行動しても、本来持つ潜在力をフルに発揮することができません。

「HEROIC」は、参加者それぞれのHERO4要素をスコア化・可視化し、どの資本が高く、どこに伸びしろがあるかを把握できるツールです。


■ 第2部:ワーク「心理的資本の最適化」

ここでは参加者同士の対話と振り返りを通じて、「心理的資本」の理解と強化を図ります。

● ①心理的資本の土台を理解する

以下の理論的背景を紹介し、「HERO」の理解を深めます。

  • ウェルビーイング理論(PERMAモデルなど)

  • ポジティブ心理学の基礎

  • 強みの科学(VIA分類など)

● ②HEROの最適化ワーク(ダイアローグ形式)

各テーブルで以下のようなテーマについて意見を出し合い、他者の気づきから学びます:

  • 自分にとって「希望」を支えているものは?

  • 最近感じた「レジリエンスの発揮場面」は?

  • 「楽観性」と「根拠のある自信」はどう違う?

  • 自分が最も高いHERO要素は? 最も伸ばしたい要素は?

「心理的資本研修」では「教える」のではなく「引き出す」ことを優先します。これにより、参加者の主体性が引き出され、「心理的資本」は“自分の中にある力”という感覚が芽生えます


【よく聞かれる参加者の声】

  • 「自分の“弱点”と思っていた部分も、実は強みの裏返しだと気づけた」

  • 「同期と“心理”について深く話したのは初めて。とても安心した」

  • 「研修というより“自分との対話”の時間だった」


【まとめ】

「心理的資本研修」のプログラムは対象や目的に応じて柔軟に設計されますが、基本的に以下のような内容が含まれます:

  • 「心理的資本」の理論理解(HEROの説明と自己診断)

  • 自己効力感を高めるワーク

  • 「レジリエンス」を育む経験共有・リフレーミング

  • ポジティブな職場文化の作り方

  • 上司・部下間の信頼関係構築ワーク

「心理的資本研修」は座学だけではなく、体験的なワークを通じて、参加者が自分の中に「変化の種」を見つけられる構成になっています。


【研修のお申し込み・お問い合わせ】

本記事で紹介した「心理的資本研修」は、一般社団法人レジリエンスコンサルタント協会の研修プログラムのひとつとして提供されています。

詳細な内容や導入のご相談は、以下の協会公式HPよりお気軽にお問い合わせください:

👉 一般社団法人レジリエンスコンサルタント協会公式サイト


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