「部長」なのに「大課長」と呼ばれているあなたへ。

跳びはねる部長 心理的資本ing

「心理的資本開発指導士 PsyCap Master」のホリシンです。

どうやら会社に「大課長」が増えているらしいです・・・

「役員」を目指すなら、「グロースマインドセット」と「心理的資本」を身に付けよう!

 

せっかく「部長」になったのに部下たちからは陰で「大課長」と呼ばれていたらちょっと悲しいですよね。とにかく何かを変える必要があるのではないでしょうか。

あなたが「大課長」と呼ばれている理由

「大課長」という言葉は、部長が課長の延長線上で業務を行い、部長本来の役割を果たしていない状態を指します。

あなたは気づいていないかもしれませんが部下はあなたをこう呼んでいます。

指示を出す管理職

なぜなら以下のような行動が目につくからです。

  • 細部への過度な関与:部下の業務に細かく口を出し、全体戦略よりも日々の業務に注力する。
  • 戦略的視点の欠如:中長期的なビジョンや戦略を描かず、短期的な成果に焦点を当てる。
  • 権限委譲の不足:部下に業務を任せず、自らが実行者として動く。

これらの行動は、組織全体の成長を阻害し、部下の成長機会を奪うことにもつながります。

「部長」は本来組織の中で以下のような役割と責任を持っています。

  • 部門の経営者としての視点:人・モノ・金の経営資源を効果的に活用し、部門の将来を創造する。
  • 戦略の立案と実行:中長期的な戦略を策定し、組織の方向性を示す。
  • 部下の育成と環境整備:部下が働きやすい環境を整え、彼らの成長をサポートする。

これらの役割を果たすためには、部長自身が視野を広げ組織全体を見渡す能力が求められます。

なぜ「大課長」になってしまうのか?

でもなぜ「部長」なのに「大課長」になってしまったのでしょうか。こんな心当たりはありませんか?

  • 安心感への執着:課長時代に培ったスキルや判断基準に固執し、未知の領域へ踏み出すことを躊躇する。
  • コントロール欲求:自ら手を動かさないと不安で、部下の仕事に逐一介入してしまう。
  • 視野の欠如:組織全体の成長よりも、自分の部署の成果や目の前の業務にばかり気を取られる。

上司と部下

「大課長」のままであなたのキャリアはどうなる?

「大課長」のままでいると、次のようなキャリアの落とし穴にはまる可能性が高くなります。

いつまでたっても「使われる側」から抜け出せない

「部長」という肩書きを持ちながら、実態は「課長」と変わらない業務を続けていると、上層部からは「この人は管理職としての器がない」と判断されます。

結果、重要な戦略や意思決定に関与できず、経営層に近づくチャンスを失います。気づけば、自分より後に昇格した同僚が役員になり、あなたは指示を受ける側のまま…。

部下に「この人の下では成長できない」と見限られる

細かい指示やチェックを繰り返すマイクロマネジメント型のリーダーは、部下の成長機会を奪います。

優秀な人材ほど「こんな上司の下ではキャリアが広がらない」と感じ、他部署や他社へ去っていきます。

不機嫌な先輩社員

結果的に、あなたのチームには指示待ちの部下ばかりが残り、さらにあなたの仕事は増え抜け出せない悪循環に…。

 会社の変化についていけなくなる

時代の変化に伴い、企業が求める管理職像も変わります。

細かい業務にこだわる「プレイングマネージャー型」より、全体を俯瞰し戦略を描ける「オーセンティックリーダー型」が求められるようになります。

しかし「大課長」的な働き方を続けていると、変化に適応できず、いずれ「あなたのやっている仕事はAIや若手に任せた方がいい」と言われる日が来るかもしれません。

そして最終的には…

  • 役員昇進の話は一切こない
  • 給与もポジションも頭打ち
  • 組織改革の波に飲まれ、リストラ候補に・・・

そんな未来を迎えないためにも、「大課長」から脱却し、本当の意味での「部長」としての役割を果たすことが重要です。では、どうすればその一歩を踏み出せるのでしょうか?

「大課長」から脱却するために

「大課長」から自他ともに認める真の「部長」に変身するには、いまのマインドをリセットする必要があります。キーワードは「心理的資本」と「グロースマインドセット」です。

「心理的資本」を高め、「大課長」から脱却する

では、どうすれば「大課長」から脱却し、真の部長として成長できるのか。

その鍵となるのが、一つは「心理的資本(PsyCap)」を高めることです。

「心理的資本」とは、

  • 「Hope(希望、目標)」:目標達成のためのルートを考え、挑戦し続ける力
  • 「Efficacy(効力感と自信)」:自分ならできるという自信
  • Resilience(レジリエンス)」:逆境を乗り越える力
  • 「Optimism(現実的な楽観性):ポジティブに未来を描く力

この4つの要素から成り立っており、仕事のパフォーマンス向上に大きく貢献する心理的リソースです。

詳細は以下の通りです。まずは自分の「心理的資本」を見つめ直すことをおすすめします。

「心理的資本」を始めよう!内なる「HERO」に出合うとき
「心理学」と「経営学」の融合から生まれた「心理的資本」を知ろう!最近「心理的資本」(Psychology Capital)という言葉をよく耳にするようになりました。略して「PsyCap」(サイキャップ)とも言われます。「Hope」「Efficacy」「Resilience」「Optimism」の4つのリソースが「心理的資本」の中身です。それぞれの頭文字をとって「HERO」と呼ばれます。「心理的資本」は「心理」という言葉が使われていますが、特に経営学や組織論の分野で見かけることが増えました。「人材マネジメント」や「キャリア形成」に欠かせない概念として注目されています。

 

「グロースマインドセット」を身に付ける

さらに「心理的資本」を高めるためには、「グロースマインドセット」を持つことが不可欠になります。

「グロースマインドセット」とは、スタンフォード大学で開発された「能力は努力と経験によって成長できる」という考え方です。

 

新任管理職のみなさん、きょうからマインドセットを変えよう!
新任管理職のみなさん、昇格おめでとうございます。新たな役職につくことは期待や喜びだけでなく、不安やプレッシャーも伴うものです。私自身、入社20年目にようやく部長職に就いたとき、正直なところ同期との比較で「遅れている」と焦りを感じていました。しかしいま振り返ると、あのときの焦りは全く無用だったと感じています。そして「グロースマインドセット」や「心理的資本」という考え方を知っていれば、もっとポジティブにこの変化を捉えられたのではないかと思うのです。今回は、新任管理職の皆さんが昇格を「成長のチャンス」として捉え、前向きに行動を起こせるよう、「グロースマインドセット」と「心理的資本」の関連について考察します。

 

「大課長」になってしまう人の多くは、「自分はこれまでのやり方で成功してきた」という固定観念に縛られています。

しかし、変化の激しい時代において、過去の成功が未来の成功を保証するわけではありません。

具体的な行動指針としては

  1. 「手を出す」のではなく「問いを投げかける」 課長時代のクセで、つい部下の仕事に手を出してしまいがちだが、まずは「どうすれば解決できると思う?」と問いかける習慣をつけよう。
  2. 全体最適を考える 目の前の業務だけでなく、「この部署の成果が会社全体にどう貢献するのか」という視点を持つ。
  3. 自己成長に投資する 管理職としてのスキルを磨くために、書籍を読んだり、外部のセミナーに参加することを習慣化する。
  4. 「未来の自分」を具体的に描く 5年後、10年後にどんな立場で働いていたいのかを考え、それに向けた行動を意識する。

「大課長」のままで終わらないために

リーダー

 

「部長に昇格したのに、実態は課長のまま」——そんな状況が続けば、次のステージに進むことは難しい。逆に、「心理的資本」を高め、「グロースマインドセット」を持つことで、さらに上を目指す道が開けるはずです。

変化を恐れず、自らをアップデートし続ける管理職こそが、組織にとって本当に価値のある存在となる。

「大課長」のままで終わるか、真のリーダーとして進化するか——その選択は、もちろんあなた次第です。

但し、机でふんぞり返って動かない「大部長」にはならないように・・・

ふんぞり返る上司

(ホリシン)

 

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