「心を資本化する」とは?「心理的資本®」を普段の行動に活かす方法

ハッピーライフ 心理的資本ing

「資本=元手」という考え方を「心」にも

何かを始めるとき、必ず必要になるのが「元手」です。
経済活動であれば お金(経済資本) が元手になります。
仕事の場面では 人とのつながり(社会関係資本) や、
知識や経験といった 人的資本 も「元手」として欠かせません。

ところが、見落とされがちなのが「心の元手」です。
挑戦に踏み出したり、逆境を乗り越えたりするためには、心の状態そのものが大切になります。
ここで近年注目されているのが 「心理的資本® 」です。

「心理的資本®」=心の元手

「心理的資本®(Psychological Capital)」は、ポジティブ心理学の研究から生まれた概念で、
次の4つの要素(HERO)で構成されています。

  • Hope(希望・目標)
    目標に向かって進むための「道を見つけられる」「別のやり方を考えられる」という力。

  • Efficacy(自己効力感・自信)
    自分ならやれる、という自信や実行感覚。

  • Resilience(レジリエンス)
    失敗や逆境にあっても立ち直る力。

  • Optimism(楽観性)
    未来に対して前向きに捉え、ポジティブに行動できる姿勢。

この4つは、目には見えませんが「心の元手=資本」として機能します。
資本が豊かであればあるほど、人は困難に挑み、成果を出しやすくなるのです。

「心理的資本®」を始めよう!内なる「HERO」に出合うとき
「心理学」と「経営学」の融合から生まれた「心理的資本」を知ろう!最近「心理的資本」(Psychology Capital)という言葉をよく耳にするようになりました。略して「PsyCap」(サイキャップ)とも言われます。「Hope」「Efficacy」「Resilience」「Optimism」の4つのリソースが「心理的資本」の中身です。それぞれの頭文字をとって「HERO」と呼ばれます。「心理的資本」は「心理」という言葉が使われていますが、特に経営学や組織論の分野で見かけることが増えました。「人材マネジメント」や「キャリア形成」に欠かせない概念として注目されています。

「心の資本化」とは何か

では「心の資本化」とはどういう意味でしょうか。

それは、自分の心を無意識のまま放置せず、
意識的に育てて資産として活用できる状態にすること です。
たとえば、日々の小さな成功体験を振り返って自信につなげる(自己効力感)、
困難を別の視点から捉えて解決策を考える(希望)、
ポジティブな言葉を選ぶ(楽観性)などの行動は、すべて「心の資本化」にあたります。

言い換えるなら「心の貯金通帳」を作り、経験や学びを積み立てていくこと。
やがて必要なときに引き出せるようになるのです。

心の資本化=心の力を資産に変えること

「心理的資本®」は目には見えませんが、意識的に育てることで「資本」として活用できます。

「心の貯金通帳」をつくるイメージ

毎日の経験や学びを「心の貯金通帳」に積み立てていくことで、
必要なときに引き出せる元手になります。

日常の習慣で心の資本を増やす

ネガティブに流されず、ポジティブにマネジメントする行動そのものが「心の資本化」です。

発達心理学から見た「心の資本化」

「心の資本化」のプロセスは、発達心理学の視点からも説明できます。

アメリカの発達心理学者のE.H.エリクソンは、人の成長を8つの発達段階で捉え、
それぞれの時期に「克服すべき課題」があるとしました。

乳児期の基本的信頼は「楽観性」につながる

安心して養育されることで「世界は安全だ」という楽観性が育ちます。

学童期の勤勉性は「自己効力感」を育てる

努力が成果につながる体験は、自己効力感の土台となります。

青年期のアイデンティティ確立は「希望」を支える

自分は何者かを探りながら描く未来像は、希望の源泉になります。

人生の各段階で「心の資本」が積み上がる

課題を一つひとつ乗り越えることは、「心理的資本®」の要素を積み上げていく作業と同じです。
信頼感は「楽観性」につながり、勤勉性は「自己効力感」を強め、
アイデンティティは「希望」や「レジリエンス」を支えます。

つまり、エリクソンの発達段階は
一生をかけて「心の資本」を積み立てていくプロセス』と捉えられるのです。

日常の行動での実践方法

では、私たちはどうすれば「心を資本化する」ことができるのでしょうか。
以下は日常で取り入れやすい「心を資本化する」行動の例です。

  1. 小さな成功体験を記録する(自己効力感を高める)

  2. 困難に直面したら別の解決ルートを考える(希望を育てる)

  3. 失敗をユーモアで語る(レジリエンスを強化する)

  4. 「きっとできる」「大丈夫」と口にする(楽観性を習慣にする)

こうした習慣の積み重ねが「心の資本化」を進め、
仕事や人生の挑戦に対する大きな元手となります。

「心の資本化」とは、お金やスキルと同じように、
心も「資本」として育て、活用することです。
「心理的資本®(HERO)」を意識して行動し、
エリクソンが示すように人生の段階ごとに心の成長を積み上げていくこと。

それが「心の資本化」という考え方です。
日々の生活の中でも
今日はどんな「心の資本」を増やせたか?』と問いかけてみてはいかがでしょうか。

スーツの女性

営業現場で気づいた「自分の資本」

「キャリアは能力と人脈だけで決まる」
サラリーマン時代の私は、そう思っていました。

しかし、営業の現場で25年間過ごしてわかったのは、
それだけでは人は育たないということでした。
どれだけ優秀でも、

  • 落ち込んだまま立ち直れない
  • プレッシャーで動けなくなる
  • トラブルで心が折れる
  • 人間関係で消耗する

そんなケースを何度も見てきました。
逆に、多少不器用でも、

  • 切り替えが早い
  • 失敗を引きずらない
  • ユーモアで空気を変える
  • 「まあ何とかなる」と前を向ける

そんな部下は、多少のトラブルにもめげずに成長していきました。
つまり、人間には一人一人違う「心の元手」があるのです。

では私の「心の資本」とその「資本化」はいつなされたのでしょうか。

自分の一番大きな「心の資本」は「レジリエンス」と「ユーモア力」だと思います。
そしてそれが「資本化」されたのは、当時「トラブル部」と呼ばれた
問題山積の営業部で部員たちと一緒にその修羅場を乗り越えたときに違いありません。
先ほどの4つの「心の資本化」実践例がすべて当てはまります。

おまけ:「心の資本化」セルフチェック用ワークシート

今日からできる4つのチェックポイント

1. Hope(希望)

☐ 目標に向かう「別のルート」を考えてみたか?

☐ 壁にぶつかったとき、「他のやり方もある」と思えたか?

2. Efficacy(自己効力感)

☐ 今日は「自分にできたこと」を3つ振り返ったか?

☐ 誰かに貢献できた場面を自覚できたか?

3. Resilience(レジリエンス)

☐ 失敗やトラブルを「学び」として言葉にできたか?

☐ 落ち込んだ後に「立ち直りのきっかけ」を意識したか?

4. Optimism(楽観性)

☐ 「大丈夫」「きっとできる」と声に出したか?

☐ 未来に対してポジティブな言葉を選べたか?


いま「心理的資本研修」が求められる理由|希望・効力感・レジリエンス・楽観性を職場に育てる
心理的資本研修の概要とその効果について詳しく解説。希望・効力感・レジリエンス・楽観性という4つの力が、職場の人材育成とエンゲージメント向上にどのように役立つのかを紹介します。

「PsyCap Master(心理的資本開発士)」を目指す方はこちら↓

PsyCapMaster(心理的資本開発指導士)認定講座 - 株式会社Be&Do
PsyCap Master®(サイキャップマスター/心理的資本開発指導士)認定講座とは、㈱Be&Doのクライアント支援の実績と知見に実績に基づき体系化された心理的資本開発手法(ガイディング)を習得し、人と組織の成長支援を行う指導士...
タイトルとURLをコピーしました