大谷翔平選手の「心理的資本」から学ぶ:目標達成と困難克服のヒント

ドジャースの少年心理的資本ing

すでに高校時代に大谷選手の「心理的資本」は発揮されていた

 

「心理的資本(PsyCap)」は、「Hope(希望、目標)」「Efficacy(効力感と自信)」「Resilience(乗り越える力)」「Optimism(現実的な楽観性)」の4つの要素(リソース)で構成される、ポジティブな行動を引き起こす「心のエネルギー」を指します。

4つのリソースの頭文字をとって「HERO」と呼ばれます。

もはや世界の大スターになった大谷翔平選手は、その圧倒的なパフォーマンスだけでなく、内面に秘めたメンタルの強さや思考の柔軟性から生まれる人間力でも多くの人々を魅了しています。

大谷選手の「心理的資本」はどのように育まれたのか、「心理的資本開発士(PsyCap Master)」としてはとても興味があるところです。

今回は、「目標達成と困難克服のヒント」をテーマに、恐れ多くも大谷翔平選手の「心理的資本」を探りつつ、我々の日常やメンタルマネジメントにどのように活かせるかを考えていきたいと思います。

大谷の本「夢をかなえる成功方程式」


大谷翔平選手の「心理的資本」を探る

大谷選手のメンタルの強さを「心理的資本」という4つのリソースから分析し、我々も参考にできるアプローチがないか探ってみます。

大谷翔平の「Hope(希望、目標)」:具体的な目標設定と新たな挑戦への意欲

大谷選手の「Hope」の象徴として挙げられるのが、高校1年生のときに書いた「81マスのマンダラチャート」です。

大谷の81マス

 

これは、自分の最終的な目標(ドラフト1位指名8球団)を中心に置き、それを実現するための具体的なステップ(行動計画)を掲げ周囲のマスを順に埋めていくものでした。

これを高校1年生が書いたというのは驚き以外の何物でもありません。

さらに大谷選手は高校時代にこれを16枚書いたそうです。

(引用元)

オオタニサンのマンダラチャート | 日本医科大学 脳神経外科学教室
日本医科大学 脳神経外科学教室のサイトです

 

結果的にはドラフト前に「大リーグ志望」を表明したため、ドラフト指名は日本ハムのみでしたが恐らくいまでもこのマンダラチャートはアップデートされ続けているのではないでしょうか。

このように若いときから「Hope」を抱き、その達成への道筋を具体化する能力と努力がいまの大谷選手の原動力であることは間違いありません。

そして、2021年に投打の二刀流でMVPを獲得し、2024年にはワールドシリーズ優勝という大きな目標を成し遂げた後も新しい挑戦に向けて動き続けています。

大谷選手の「Hope」は常に「未来志向」であり、「次に何を目指すか」を考える姿勢は、レベルは異なっていても我々にも応用可能な学びではないでしょうか。

教訓: 「Hope」を持つだけでなく、具体的な行動計画を描くことが重要。

そして、目標を達成した後も次の挑戦を見据えることで「Hope」の力を継続的に維持できます。

ドジャース帽子


大谷翔平の「Efficacy(効力感と自信)」:自信を生む努力と継続性

大谷選手の「Efficacy」は、日々の努力から生まれています。

大谷選手は、自身のパフォーマンスを高めるために徹底した自己管理を行い、食事、睡眠、トレーニングなど、全てにおいてストリクトに規律を保っているように見えます。

その努力があるからこそ「結果を出すためのプロセスに自信を持つ」という「Efficacy」の強さが生まれるのではないでしょうか。

またプロの世界では異端ともいえる「二刀流」に挑戦し、それを成功させたことも彼の「Efficacy」の高さを象徴しています。

「自分ならやれる」と信じ実行し続ける姿勢は、我々が自分の限界を打破する際の指針となるでしょう。

教訓: 自分に自信を持つには、努力を積み重ねたプロセスを前向きに認識することが必要。小さな成功体験を積むことで「Efficacy」は強化される。


大谷翔平の「Resilience(乗り越える力)」:逆境を成長の糧にする

大谷翔平選手は、これまで数多くの逆境を経験しています。

その中でも特筆すべきは、肘の手術によって投手としては1年間を棒に振ることになった2023年秋から翌シーズンにかけての出来事です。

なんとこの逆境のなか大谷選手は2024年シーズンはバッターに専念し、手術前よりも進化した姿を見せました。

さらに、通訳の水原一平氏が起こした違法賭博と銀行詐欺事件では、大谷選手の冷静で誠実な対応が注目されました。

大谷選手は決して感情的にならず、常に平常心を保ちながら、チームの一員としての責任を全うしました。

このような大谷選手の「Resilience」の高さは、単なる生まれつきの資質ではなく日々のメンタルトレーニングや信念の強さから培われたものではないでしょうか。

教訓: 逆境に直面したときこそ、それを乗り越えるための行動を起こすことが重要。失敗や困難を「成長のチャンス」と捉える視点を持つ。

レジリエンスビルディング


大谷翔平の「Optimism(現実的な楽観性)」:未来を信じ、前に進む姿勢

大谷選手の「Optimism」は、そのプレーや振る舞いに滲み出ています。

常に前向きで、結果が悪くても次の試合で挽回するという姿勢を崩しません。

このようなポジティブな姿勢は、彼の周囲にも良い影響を与えチーム全体の雰囲気を明るくしています。

また、「結婚&第一子誕生へ」という人生の新しいステージを迎えたことで、私生活でも充実感を得ているように見えます。

未来に対する希望と楽観的な視点を持つことが、大谷選手の継続的な成長を支えているのでしょう。

教訓: 楽観性は単なる性格ではなく習慣から生まれる。未来を信じ、困難に直面してもポジティブな解釈を見つけることを意識する。

 


大谷翔平選手の「心理的資本」をベンチマークにする?しない?

このように大谷翔平選手の「心理的資本」はお手本そのものです。

しかしだからと言ってすべてが我々に当てはまるものではありません。

常にその動向を注目しながら学ぶべきところは学んでいきたいものです。

大谷翔平選手から得られる学び

  • 目標達成の方法論: マンダラチャートに代表される具体的な目標設定の重要性。
  • 逆境への対応力: 肘の手術やトラブルへの冷静な対応。
  • 前向きな思考: 楽観的な視点で物事を捉え、未来に希望を持つ姿勢。

大谷選手を手本にすることで、日常のメンタルマネジメントを改善するヒントを得られるでしょう。

スーツの女性

大谷翔平選手と比べられないこと

  • ハードルの高さ: 大谷選手の「心理的資本」は非常に高水準で、比較することで劣等感を抱く可能性があります。
  • 環境の違い: 大谷選手の成功は、特別な才能と環境に支えられた部分も大きく、それをそのまま真似することは現実的でない場合があります。

まとめ:大谷翔平選手から学ぶ「心理的資本」の本質

大谷翔平選手の「心理的資本」は、目標達成の具体性、逆境への対応力、そして未来志向の楽観性によって支えられています。

しかし大谷選手のすべてを真似する必要はありません。

大切なのは大谷選手の姿から自分に活かせるエッセンスやヒントを見つけることです。

「心理的資本」の本質とは、「ポジティブな行動力を育むこと」「悩んだときの心の着地点を見つけること」です。

大谷翔平選手のように、困難を乗り越え、次の目標に向かって進む力を育てていきましょう。

(ホリシン)

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