トランプ大統領のメンタルから「心理的資本」を考える:自分と比べる意味はあるのか

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トランプ流「不屈のメンタル」をどうしたら手に入れられるか、それとも不要か

 

トランプ黒の説得術

「心理的資本開発指導士(PsyCap Master)」から見たトランプ氏の驚異的なメンタルについて気づいたことを書いてみました。

「心理的資本(Psychological Capital)」とは、「Hope(希望、目標)」「Efficacy(効力感と自信)」「Resilience(乗り越える力)」「Optimism(柔軟な楽観性)」の4つの要素(リソース)から成るポジティブな行動を起こすための「心のエンジン」です。

4つのリソースの頭文字をとって「HERO」と呼ばれます。

「HERO」は私たちが困難に立ち向かい、自分の目標を達成するために重要な「心の資源」となります。

それではこの自分の「心理的資本」を他者と比較することにはどのような利点やリスクがあるのでしょうか?

ここでは、まさにアメリカの「HERO」になったドナルド・トランプ氏の「心理的資本」を推測しつつ、自分と比較することの意味を考察します。


トランプ大統領の「心理的資本」を読み解く

ドナルド・トランプ氏は、第47代アメリカ合衆国大統領としてホワイトハウスに舞い戻った途端、移民問題や多様性の捉え方、関税政策などで世界中に賛否両論を巻き起こしています。

その政策の中には、多くのトラブルや米国社会の分断の引き金となったものもありましたが、ドナルド氏が持つ「心理的資本」の側面に着目すると、興味深い特徴が見えてきます。

トランプタワー

トランプ氏の「Hope(希望、目標)」

トランプ氏の「Hope」とは、独特のビジョンと強烈な自己信念に支えられています。

トランプ氏は政治家というより経済界の象徴的存在として名を馳せましたが、そうした背景から自分の理想とするアメリカ像を「実現可能な目標」として語り続けました。

例えば「Make America Great Again」というスローガンは、トランプ氏が持つ具体的な「Hope」の象徴です。

壮大な「Hope」を掲げるリーダーとしての姿勢には多くの人が感化されました。

トランプ氏の「Efficacy(効力感と自信)」

トランプ氏の「Efficacy」は圧倒的で、自分が成し遂げたいと思うことに対して強い自信を持っています。

実業家として成功を収めたトランプ氏の過去の経験が、その「Efficacy」の源泉と言えるでしょう。

「自分ならできる」という確信は、政治の場でも変わりませんでした。

一見無謀に思える政策や発言でも、氏は躊躇なく実行し「Efficacy」の高さを示していました。

トランプ氏の「Resilience(乗り越える力)」

反トランプ運動

トランプ氏は何度も批判にさらされ弾劾裁判まで経験しましたが、そのたびに立ち上がり自身の優位性を維持しました。

また暴漢に銃撃され、危うく命を落とすところだったにもかかわらず、それを逆手にとって見事に蘇りました。

これこそがトランプ氏の「Resilience」です。

困難や挫折にひるむことなく前に進む力は、多くの人の心にインスピレーションを与えたのではないでしょうか。

トランプ氏の「Optimism(柔軟な楽観性)」

「Optimism」もまたトランプ氏の特徴のひとつです。

批判や失敗があっても常に「うまくいく」「自分にはまだチャンスがある」と信じて行動し続ける姿勢は支持者たちに大きな勇気を与えました。

同時に過度の楽観主義が現実を無視した判断につながったとの批判もあります。


「心理的資本」を比べることのメリット

他者の「心理的資本」を自分と比較することには、いくつかのメリットがあります。

  1. 学びの機会を得る  トランプ氏のような強烈な「心理的資本」を持つ人物を観察することで、自分に足りない要素や伸ばすべきスキルを発見できます。たとえば、「自分は楽観的であるが、回復力が弱い」と感じたなら、トランプ氏の失敗にひるまない姿勢から学ぶことができるでしょう。
  2. ポジティブな行動への刺激  トランプ氏のような人物が実際に「Hope」を達成していく姿は、自分の行動力を刺激します。「自分ももっと自信を持って行動してみよう」といった新しい視点や挑戦意欲が芽生えるきっかけになるでしょう。
  3. 自分の強みを確認できる  他者の「心理的資本」と比較することで、「自分にはこれがある」と自信を持てる要素を再確認できます。他者の長所に気づくことで、同時に自分の強みも浮かび上がることになります。

「心理的資本」を比べることのデメリット

一方で他者の「心理的資本」と自分を比較することにはリスクも伴います。

  1. 自己否定のリスク  他者の優れた「心理的資本」を見て、自分の不足を痛感し劣等感を抱く可能性があります。「自分にはあのような自信がない」「あのように困難に立ち向かえない」と感じると、かえって行動が萎縮してしまうことがあります。
  2. 非現実的な理想の追求  トランプ氏の「心理的資本」の高さは彼の育ちや環境、価値観に大きく影響されています。全く異なる背景を持つ一般人が、それをそのまま真似しようとすると、現実とのギャップに苦しむ可能性があります。
  3. 過剰な批判意識の芽生え  他者と比較することで「自分にはないものを持っている」という羨望が過剰な批判や拒絶につながる場合もあります。特にトランプ氏のような物議を醸すような人物に対しては、そのリスクが顕著です。

「心理的資本」を比較する功罪を踏まえて

トランプ氏を例に挙げましたが、他者の「心理的資本」をどう捉えるかは人それぞれです。

ただし重要なのは他者と自分を比較すること自体が目的ではないということです。

「心理的資本」の比較を通じて以下のような視点を持つことが重要ではないでしょうか。

  1. ポジティブな行動力を育むこと  他人の「心理的資本」を観察し、自分も行動に移すための勇気や知恵を得ることには意味があります。ただしその過程で自分の限界を無視しないことが注意点です。
  2. 悩んだときの「心の着地点」を見つけること  他者との比較に苦しむ場合もあるでしょう。しかしそのときには自分の価値観や目標を再確認し、「自分にとっての納得感」を見つけることが「心理的資本」を育む目的です。

まとめ:トランプ氏の「心理的資本」より

「心理的資本」を他人と比較することは、学びの機会やインスピレーションを得られる一方で、自己否定や非現実的な理想の追求といったリスクを伴います。

トランプ大統領のような強烈な「心理的資本」の持ち主から学ぶことは多いですが、氏のすべてを模倣する必要はありません。

(たぶん誰もできないと思いますが・・・)

私は、最終的に「心理的資本」とは、4つのエンジン「HERO」を使って「ポジティブな行動力を育むこと」「(悩んだときの)心の着地点を見つけること」に意味があると考えています。

他者の「心理的資本」を参考にする際にはの2つを意識し、自分なりの取捨選択の基準を見つけていくことが大切ではないでしょうか。

他者の「心理的資本」をあくまでヒントにして、自分の成長の糧とすることを心がけましょう。

(ホリシン)

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